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作家刑事毒島

『作家刑事毒島』(幻冬舎文庫)は、中山七里による痛快リーガル・ミステリー短編集で、毒舌と推理力を武器に事件を解決する元刑事で人気作家・毒島真理が主人公です。以下に、📚 収録作品とネタバレ付き内容① ワナビの心理試験事件:新人賞の選考に関わる出版プロデューサー・百目鬼二郎が刺殺される。容疑者:彼の評価に憤慨した応募者3名(天城まひろ、近江英郎、藍川しおり)。捜査:毒島は容疑者たちに毒舌で作品批評をぶつけ、怒りを煽る。真相:犯人は近江英郎。元工作機械技術者で、改造エアガンで毒島を狙撃しようとするが失敗。毒島のSNS投稿で誘導された罠だった。② 編集者は偏執者事件:有能だが偏執的な編集者・班目彬が殺害される。容疑者:彼に抗議文を送った2人の作家。捜査:毒島と高千穂明日香が再びコンビを組み、出版業界の闇に切り込む。真相:編集者の強引な手法が恨みを買い、犯人は業界内の人物だった。③ 賞を獲ってはみたものの事件:大御所ミステリ作家・桐原夢幻が殺害される。背景:桐原は厳しい審査で受賞者に恨まれていた。捜査:毒島は受賞者たちの心理を読み解き、犯人を特定。真相:犯人は受賞者の一人で、桐原の評価に絶望し犯...
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妻は告白する

映画『妻は告白する』(1961年、監督:増村保造)は、若尾文子主演による心理サスペンスの傑作で、登山中の事故死をめぐる裁判劇を通じて、愛と罪、そして人間の業を描いています。以下、ネタバレを含めて詳しくご紹介します🧠🧗‍♀️ あらすじ(ネタバレあり)登山事故:大学助教授・滝川亮吉(小沢栄太郎)、その妻・彩子(若尾文子)、製薬会社社員・幸田修(川口浩)の3人が北穂高で登山中に遭難。転落の瞬間:亮吉が足を滑らせ転落しそうになり、ザイルで繋がれていた彩子も宙吊りに。幸田が2人を支えるが限界に達し、彩子はナイフで夫とのザイルを切断。亮吉は転落死。⚖️ 裁判と真相裁判の争点:彩子の行為は「殺人」か「緊急避難」か。背景の暴露:彩子は貧困から抜け出すために亮吉と結婚したが、愛のない生活に苦しんでいた。幸田との間に情が芽生え、夫に生命保険をかけるよう促す。保険金は500万円という高額で、事故後に彩子が受け取る。判決:彩子は無罪となる。💔 結末と衝撃のラスト彩子は保険金で高級アパートに引っ越し、幸田との新生活を望む。幸田は彩子の行動に嫌悪感を抱き、地方転勤を決意。彩子は幸田の会社に押しかけるが拒絶され、絶...
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テスタメント

『テスタメント』(新潮文庫)は、ジョン・グリシャムによるリーガル・サスペンスで、遺産相続をめぐる法廷劇と人間ドラマが交錯する作品です。📘 基本情報著者:ジョン・グリシャム翻訳:白石朗ジャンル:リーガル・スリラー/人間ドラマ原題:The Testament刊行:2001年(日本語版)🧩 あらすじ(ネタバレあり)トロイ・フェランの遺言物語は、資産110億ドルを持つ大富豪トロイ・フェランが、自殺する場面から始まります。彼は3人の妻との間に6人の子どもを持つが、いずれも放蕩者や無能者ばかり。フェランは死の直前、遺言状を極秘裏に書き換え、遺産の全てを「隠し子」レイチェル・レインに譲ると記す。レイチェル・レインの捜索レイチェルはアマゾン奥地で宣教師として活動しており、消息不明。フェランの顧問弁護士スタフォードは、アルコール依存症で失墜した弁護士ネイト・オライリーに彼女の捜索を命じる。ネイトはブラジルへ渡り、ジャングルを進み、ようやくレイチェルと出会う。レイチェルの拒絶レイチェルは遺産に全く興味を示さず、相続を拒否。ネイトは彼女の信仰と生き方に感銘を受け、自身の人生を見つめ直す。遺族たちの争い一方、...
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ある閉ざされた雪の山荘で

『ある閉ざされた雪の山荘で』(講談社文庫)は、東野圭吾による本格ミステリーで、舞台劇の稽古を名目に集められた若者たちが、密室のような状況下で次々と“殺されていく”という、虚構と現実が交錯するサスペンスです。🏔️ 作品概要著者:東野圭吾ジャンル:本格推理/クローズド・サークル/心理サスペンス舞台:乗鞍高原のペンション「四季」登場人物:オーディションに合格した俳優志望の男女7人🧩 あらすじ(ネタバレあり)状況設定演出家・東郷陣平の次回作に出演するため、劇団員7人がペンションに集められる。東郷は現地に現れず、代わりに「即興推理劇を演じよ」という手紙が届く。設定上は「豪雪で外界と遮断された山荘」「電話も使えない」「オーナー不在」。実際には雪もなく、電話も使えるが、外部と接触すればオーディションは失格になる。第1の殺人:笠原温子翌朝、笠原温子が姿を消す。遊戯室に「設定の第二」と題された紙があり、彼女はピアノのそばでヘッドホンのコードで絞殺されたと記されている。他のメンバーは「彼女は殺され役で退場した」と解釈。第2の殺人:元村由梨江翌日、元村由梨江が自室で死亡。 -「設定の第三」の紙には、鈍器によ...
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嘘をもうひとつだけ

『嘘をもうひとつだけ』(講談社文庫)は、東野圭吾による加賀恭一郎シリーズの短編集で、5編のミステリーが収録されています。それぞれの作品は「嘘」をテーマに、日常の中に潜む犯罪と人間の心理を描いています。📚 収録作品一覧とネタバレあらすじ1. 嘘をもうひとつだけ初出:『イン★ポケット』1999年5月号あらすじ:バレエ団の事務員がマンションのバルコニーから転落死。自殺とされるが、加賀は元プリマ・バレリーナの証言に違和感を覚える。ネタバレ:元バレリーナが事務員の過去の不正を知り、口封じのために突き落とした。彼女は「嘘をついていない」と主張するが、加賀は「嘘をもうひとつだけ」見抜く。2. 冷たい灼熱初出:『小説現代』1996年10月号あらすじ:建設会社の社員が熱中症で死亡。現場の管理者は事故と主張するが、加賀は現場の状況に不自然さを感じる。ネタバレ:管理者が被害者に恨みを持ち、わざと水分補給を妨げて死に至らしめた。事故に見せかけた計画的な殺人だった。3. 第二の希望初出:『小説現代』1997年6月号あらすじ:病院で働く女性が薬物中毒で死亡。彼女は過去に自殺未遂歴があり、再発と見られていた。ネタバ...
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アルキメデスは手を汚さない

『アルキメデスは手を汚さない』(講談社文庫)は、小峰元による1973年の江戸川乱歩賞受賞作で、昭和の学園を舞台にした青春ミステリーです。🧩 あらすじ(ネタバレあり)序盤:女子高生の死高校2年生の柴本美雪が中絶手術に失敗して死亡。彼女は死の直前に「アルキメデス」という謎の言葉を残していた。父親は娘の死の真相を探るため、学校や関係者を調査し始める。中盤:学園内の混乱美雪の死後、学園では以下のような事件が続発する:毒殺未遂事件:教室で生徒が倒れる。行方不明事件:別の生徒が失踪。暴力事件:他校生との喧嘩など。これらの事件には、同級生の柳生隆保が関わっているように見える。彼は美雪と親しかったが、事件後は不可解な行動をとる。警察の捜査と父親の追及警察(野村刑事)も動き出すが、証拠が乏しく捜査は難航。美雪の父は、娘が誰の子を身ごもっていたのかを突き止めようとするが、周囲は沈黙を守る。終盤:真相の解明美雪の妊娠相手は柳生隆保だった。柳生は美雪を見捨て、彼女は絶望して中絶を選ぶが、失敗して死亡。柳生の家庭にも問題があり、母親が彼の罪を隠そうとする。毒殺未遂事件は、柳生の姉が関与していた可能性も示唆される...
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淋しい狩人

『淋しい狩人』(新潮文庫)は、宮部みゆきによる連作短編集で、東京下町の古書店「田辺書店」を舞台に、店主イワさんと孫の稔が様々な事件に関わっていく人情ミステリーです。📚 収録作品とネタバレあらすじ1. 六月は名ばかりの月あらすじ:銀行員の佐々木鞠子が、以前ストーカーに遭った件で田辺書店を訪れる。イワさんと稔が助けた過去があり、犯人の顔を覚えているか尋ねる。ネタバレ:鞠子の姉が関わる宗教団体の教祖が書いた自叙伝が事件の鍵。殺人事件に発展し、犯人はその教祖だった。2. 黙って逝ったあらすじ:永山路也の父・武男が急死。部屋には同じ本が302冊もあり、謎が深まる。ネタバレ:武男は自費出版した本を売るために、車のナンバーを記録して営業していた。凡庸と思っていた父に隠された情熱があった。3. 詫びない年月あらすじ:荒物屋の柿崎家で幽霊騒ぎ。地下から遺骨が発見される。ネタバレ:遺骨は空襲で亡くなった人のもの。戦争の記憶と現在の子供たちの物語が交錯する。4. うそつき喇叭あらすじ:小学生が童話『うそつき喇叭』を万引きしようとする。イワさんは彼の身体に痣を見つける。ネタバレ:児童虐待の話。犯人は母親ではな...
Drama

一応の推定

ドラマ『一応の推定』(2009年・WOWOW制作)は、保険調査員を主人公に据えたヒューマンサスペンスで、柄本明さんが主演を務めています。以下にネタバレを含めて詳しくご紹介します。🕵️‍♂️ あらすじ(ネタバレあり)事件の発端山形県の田舎町、七夕の日。一人の老人・原田勇治が長井駅のホームから転落し、列車に轢かれて死亡。原田は3か月前に3,000万円の傷害保険に加入しており、重度の心臓病を患う孫娘の移植手術費用を必要としていた。疑惑の浮上保険会社は「計画的な自殺ではないか」と疑い、保険調査員・村越努(柄本明)に調査を依頼。若手社員・竹内善之(平岡祐太)とともに、村越は原田の死の真相を探る。🔍 調査の過程と真相村越は原田の家族や関係者に聞き込みを行い、事故か自殺かを見極めようとする。原田の妻・千代子(白川和子)は、孫の命を救うために保険金を強く望むが、その態度に違和感を覚える。村越は、原田が体調不良を隠していたこと、家族に心配をかけまいとしていたことを突き止める。原田は、孫のために自ら命を絶ったのではなく、体調不良による事故死だった可能性が高いと判断。⚖️ 結末と「一応の推定」保険会社は「自...
Drama

トクソウ

ドラマ『トクソウ』は、WOWOWの連続ドラマWとして放送された社会派サスペンスで、検察特捜部の内幕と政治の闇を描いた作品です。主演は吉岡秀隆さん。以下にネタバレを含めて詳しくご紹介します。🕵️‍♂️ あらすじと背景主人公・織田(吉岡秀隆)は、検察特捜部の検事。民自党幹事長・谷山(斉木しげる)の収賄疑惑を巡り、特捜部が捜査を進める。ジャーナリスト・桜井智子(真飛聖)が事件の真相に迫るが、殺害される。智子の死をきっかけに、織田は事件の背後にある“巨悪”と特捜部の暴走に気づく。⚖️ 事件の真相(ネタバレ)智子殺害の犯人は、記者の萩原。誤報を隠すために証拠を奪い、智子と愛人を殺害。特捜部は谷山逮捕に動くが、織田は冤罪の可能性を訴える。特捜部長・篠原(佐野史郎)は逮捕を中止。「特捜部始まって以来の失態」と言われる。智子が遺した手紙と証拠から、織田の父が過去に政治事件で自殺していたことが判明。織田は父の正義を継ぎ、特捜部の再生を誓う。🧩 最終回の展開一年後、織田は落ちぶれた元幹部・山下を訪問。山下が贈賄した金の時効が迫っており、織田はその事実を突きつける。最後に織田が向かったのは、現幹事長・三田村...
Drama

沈黙法廷

映画(ドラマ)『沈黙法廷』は、佐々木譲の同名小説を原作としたWOWOW制作の法廷サスペンスで、主演は永作博美さん。以下にネタバレを含めて詳しくご紹介します。🕵️‍♀️ あらすじと事件の概要主人公は山本美紀(永作博美)、家事代行業を営む地味な女性。東京・赤羽で起きた初老男性の絞殺事件の容疑者として逮捕される。彼女の周囲では、過去にも複数の高齢男性の不審死が報告されており、警察は連続殺人の可能性を疑う。🔍 警察捜査と法廷の攻防警視庁と埼玉県警が捜査の主導権を巡って対立。警察内部の手柄争いが描かれる。美紀は黙秘を貫き、動機も語らず、証拠も乏しいまま起訴される。検察官・奥野豪は彼女の過去を暴き、犯行の動機を探る。弁護士・谷田部完は、美紀の沈黙の裏にある真意を探りながら、無罪を主張。⚖️ 結末(ネタバレ)裁判が進むにつれ、美紀の過去が明らかになる。彼女はかつてDVや虐待を受けていた経験があり、被害者との関係性も複雑だった。被害者たちは美紀に好意を寄せていたが、彼女はそれを利用していた可能性も示唆される。最終的に、美紀は無罪判決を受けるが、その代償として過去の秘密がすべて暴かれる。彼女の沈黙は、自...
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