映画『マージン・コール』(2011年)は、2008年の世界金融危機の引き金となったサブプライムローン問題を背景に、ある投資銀行の24時間を描いた緊迫の金融サスペンスです。
🧠 あらすじ(ネタバレあり)
🔥 解雇と発覚
- ニューヨークの大手投資銀行で大量解雇が断行される。
- リスク管理部門の責任者エリック・デール(スタンリー・トゥッチ)も解雇されるが、部下のピーター・サリヴァン(ザカリー・クイント)にUSBメモリを託し「用心しろ」と言い残す。
- 工学博士でもあるピーターはその夜、USBのデータを解析し、会社が保有する不動産担保証券(MBS)の損失が、時価総額を超える可能性があることを発見。
🧨 緊急会議と決断
- 上司のウィル・エマーソン(ポール・ベタニー)とサム・ロジャース(ケヴィン・スペイシー)に報告。
- 深夜に役員会が招集され、CEOのジョン・トゥルド(ジェレミー・アイアンズ)も登場。
- 結論は「市場が気づく前に、すべての不良資産を売り抜け」という非道な決断。
💸 道徳と現実の狭間
- サムはこの決定に苦悩するが、会社の命運を背負い、部下に命令を下す。
- 解雇されたエリックも脅されて復職し、売却作戦に協力。
- 翌朝、会社は市場に大量のMBSを放出し、他社に先駆けて損失を回避。
- サムは「生き残った」と告げられるが、良心の呵責に耐えきれず辞職を申し出る。
🎭 テーマと構造
- 倫理 vs 生存:登場人物たちは、自分の信念と会社の命令の間で揺れ動く。
- 階層の描写:若手社員は純粋で、上層部ほど冷酷。年収や価値観の違いが鮮明。
- 金融危機の縮図:一夜で崩壊寸前の企業が、いかにして生き残ろうとするかを描く。
🏆 評価と背景
- 監督はJ・C・チャンダー。これが長編デビュー作。
- アカデミー賞脚本賞にノミネート。
- リーマン・ブラザーズをモデルにしたフィクションだが、リアリティと緊張感が高く評価されている。