🎬 作品概要
- 原作:中山七里(第8回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作)
- 監督:利重剛
- 主演:橋本愛(香月遥/ルシア)、清塚信也(岬洋介)
- ジャンル:青春×音楽×本格ミステリー
📝 あらすじ(ネタバレ込み)
火事と悲劇の始まり
医師の両親を海外赴任で失い、従姉妹の香月遥の家で育ったルシア。16歳になったある夜、二人が暮らす離れで火事が発生。体の不自由な祖父を助けようとするが、祖父と遥は死亡。生き残ったのは全身に大火傷を負った“遥”だけだった。リハビリと遺産の条件
奇跡的に顔や体は回復したが声は損傷。祖父の遺産を相続する条件は「ピアニストになること」。遥は音楽学校に復帰し、若きピアニスト岬洋介の指導を受ける。不審な事故と脅威
松葉杖の細工、シャンデリア落下未遂など命を狙う出来事が続発。やがて家政婦みち子が逮捕される。彼女は遺産管理人の加納に「火事は遥の犯行」と吹き込まれていた。母の事故と告白
大雨の夜、母が教会前の階段から転落し意識不明に。実は“遥”はルシアで、火事の夜に遥と服を交換していたため、火傷と声の変化で入れ替わりに誰も気づかなかった。周囲が「遥が生きていてよかった」と言うのを聞き、ルシアは自分が死んだことにして生きてきた。母に真実を告げた際、衝撃で母が転落してしまったのだった。岬の真実と本選
岬は以前から彼女がルシアだと見抜いていた。コンクール本選当日、ルシアは後遺症で指が動かなくなるが、歯を食いしばってドビュッシー「月の光」を最後まで弾き切る。演奏後、舞台上で倒れ、岬に抱きかかえられる。
💡 見どころ
- 二重のアイデンティティ:入れ替わりの真相が終盤で明かされる構成。
- 音楽と再生:ピアノ演奏シーンが物語の感情の頂点を彩る。
- 岬洋介シリーズの第一作:後の作品にもつながるキャラクター設定。