🎬 作品概要
- 監督・脚本:ライアン・ジョンソン
- 主演:ダニエル・クレイグ(ブノワ・ブラン探偵)、アナ・デ・アルマス(マルタ)、クリス・エヴァンス(ランサム)ほか
- 舞台:ニューヨーク郊外の大邸宅
- オマージュ:アガサ・クリスティー作品への現代的アプローチ
📝 あらすじ(ネタバレ込み)
資産家の死
世界的ミステリー作家ハーラン・スロンビーが85歳の誕生日パーティーの翌朝、喉を切って死亡しているのを家政婦フランが発見。警察は自殺と判断するが、匿名の依頼で名探偵ブノワ・ブランが調査に乗り出す。家族の秘密と動機
聴取で判明するのは、一族全員がハーランと揉めていた事実。- 長女リンダの夫リチャード:浮気を知られ脅されていた
- 次男ウォルト:出版社経営方針で対立し解雇
- 長男の未亡人ジョニ:学費援助を不正に受け取り発覚
さらに看護師マルタは「嘘をつくと吐く」体質で、ブランは彼女から真相を引き出す。
薬の取り違えと自殺
パーティー後、マルタは誤ってモルヒネを致死量投与してしまったと気づく。救急車を呼ぼうとするが、ハーランは不法滞在の母を守るため大事にせず、彼女にアリバイ工作を指示し、自ら喉を切って死ぬ。遺産の相続人
遺言書が開封され、全財産はマルタに相続されると判明。一族は激怒するが、孫のランサムだけが彼女を助けるふりをして接近。脅迫と新たな事件
マルタに「お前がやったことは知っている」という脅迫状が届き、指定場所でフランがモルヒネ過剰投与で瀕死の状態で発見される。マルタは救急搬送するが、これが事態を動かす。真犯人の暴露
ブランは全員を集め、真犯人はランサムだと告発。- 遺産総取りを阻止するため、薬瓶のラベルを入れ替え、拮抗薬を隠す
- ハーランが自殺したため計画が狂い、フランに目撃され脅迫される
- 証拠隠滅のため検死局を放火し、フランを殺そうとした
しかしマルタの機転でフランは一命を取り留め、ランサムは自白して逮捕。
ラスト
屋敷のバルコニーから家族を見下ろすマルタの手には「My house, my rules, my coffee」のマグカップ。全てを手にした彼女と、全てを失った一族の対比で幕を閉じる。
💡 見どころ
- 倒叙ミステリー構造:中盤で“犯人”が分かったように見せ、終盤で真相を逆転させる脚本。
- キャラクター劇:全員が嘘をつき、利害で動く人間模様。
- 社会的テーマ:移民問題や格差を背景にした遺産争い。