シャーロック・ホームズの冒険

 

🎬 作品概要

  • 監督:ビリー・ワイルダー
  • 主演:ロバート・スティーブンス(ホームズ)、コリン・ブレークリー(ワトソン)、ジュヌヴィエーヴ・パージュ(ガブリエル)、クリストファー・リー(マイクロフト)
  • 舞台:19世紀末ロンドン〜スコットランド
  • 特徴:ホームズの知られざる一面と、ほろ苦い恋愛要素を含むオリジナルストーリー

📝 あらすじ(ネタバレ込み)

  1. 封印された事件
    ワトソンの死から50年後、銀行に預けられていた遺品が開封され、未発表のホームズ事件記録が明らかになる。物語は1887年8月、ロンドンのベーカー街から始まる。

  2. 記憶喪失の女性
    ホームズとワトソンのもとに、テムズ川で救出された記憶喪失の女性が現れる。彼女はベルギー人ガブリエル・バラドンと名乗り、行方不明の夫エミールを探していた。夫は「ヨナ商会」という会社に勤めていたが、3週間前から消息不明だという。

  3. 兄マイクロフトの警告
    調査の過程で、ホームズは兄マイクロフトから「手を引け」と警告される。しかし逆に興味をそそられたホームズは、ガブリエルとワトソンを伴い、手掛かりの地スコットランド・インバネスへ向かう。

  4. ネス湖の怪物と城
    現地では“ネス湖の怪物”による溺死事件が噂されていた。ホームズは怪物の正体が新型潜水艦であり、乗組員は小人症の男性たち、カナリアは有毒ガス検知用だと推理。潜水艦は極秘の軍事開発で、マイクロフトが関与していた。

  5. 衝撃の真実
    マイクロフトは、ガブリエルは実はドイツのスパイ、イルゼ・フォン・ホフマンスタールであり、本物のガブリエルは既に殺害されていたと明かす。彼女はホームズを利用し、潜水艦の秘密を探っていたのだ。

  6. 別れと余韻
    イルゼは逮捕されドイツへ送還されるが、後に銃殺刑になったことをマイクロフトから知らされる。ホームズは深く動揺し、ワトソンにはその感情を隠す。物語は、彼がコカインに逃避する姿で幕を閉じる。


💡 見どころ

  • ホームズの人間味:冷徹な推理の裏に、女性への複雑な感情が垣間見える。
  • スパイ要素と国家機密:潜水艦開発を巡る英独間の諜報戦。
  • ビターエンド:事件解決後も残る喪失感と虚無感が、タイトルの“プライベートライフ”を象徴。