ねじれた家

 

🎬 作品概要

  • 原作:アガサ・クリスティー『ねじれた家』
  • 監督:ジル・パケ=ブレネール
  • 主演:マックス・アイアンズ(チャールズ)、ステファニー・マティーニ(ソフィア)、グレン・クローズ(イーディス)ほか
  • 舞台:イギリスの大豪邸に暮らすレオニデス一族
  • ジャンル:本格推理/家族サスペンス

📝 あらすじ(ネタバレ込み)

  1. 大富豪の死
    ギリシャ出身で英国に渡り一代で巨万の富を築いたアリスティド・レオニデスが、自宅で急死。死因はインスリンに混入された毒による他殺と判明。
    孫娘ソフィアは祖父殺しを疑い、元恋人で私立探偵のチャールズに捜査を依頼する。

  2. “ねじれた”一族
    屋敷には、若い後妻ブレンダ(元ダンサー)、彼女と噂のある家庭教師ローレンス、事業を傾けた次男ロジャーと毒物に詳しい妻クレメンシー、映画製作資金をせびっていた長男フィリップと女優志望の妻マグダ、子どもたち(探偵小説好きのジョセフィーン、引きこもりのユースティス)、そして家を仕切るイーディス大叔母らが同居。全員に動機があり、全員が怪しい。

  3. 遺産と疑惑
    遺言が無効となり、遺産は自動的にブレンダに渡ることが判明。さらにブレンダとローレンスの関係を示すラブレターが見つかり、二人は逮捕される。
    しかし直後、ジョセフィーンの乳母が毒殺され、事件は振り出しに。

  4. 真犯人の正体
    チャールズは、乳母殺しの狙いがジョセフィーン本人にあったと見抜く。実は祖父殺しの真犯人はジョセフィーンだった。
    彼女は“完全犯罪”を夢見る歪んだ好奇心から、祖父のインスリンに毒を混入。さらに自分の犯行を隠すため、乳母を殺害し、ツリーハウスからの転落も自作自演していた。

  5. 衝撃の結末
    イーディスは真相を悟り、ジョセフィーンをこれ以上“ねじれた家”で育ててはならないと決意。車で外出するふりをして、断崖から海へと車ごと突っ込み、二人は命を落とす。
    チャールズは事件の全貌を胸に秘め、屋敷を後にする。


💡 見どころ

  • 原作でも異色の犯人像:子どもが冷酷な殺人犯という衝撃。
  • 豪邸を舞台にした閉鎖空間劇:全員が怪しいという群像ミステリーの醍醐味。
  • タイトルの意味:物理的な家の構造だけでなく、住人たちの歪んだ心を象徴。