『特急「あさしお3号」殺人事件』(新潮文庫・西村京太郎)は、十津川警部シリーズの短編集の表題作で、鉄道トリックとアリバイ崩しが見どころの旅情ミステリーです。
🚄 あらすじ(ネタバレあり)
🧑🎨 事件の発端
京都発・城崎温泉行きの特急「あさしお3号」の車内で、十津川警部の友人で新進作家・沢田功が殺害される。沢田は城崎で画家・滝村敬と会う予定だった。
🕵️♂️ 容疑者とアリバイ
十津川は滝村を疑うが、彼には鉄壁のアリバイがあった。滝村は事件発生時刻より14分早く城崎に到着する「北近畿5号」に乗っていたとされ、駅で目撃証言もある。
📅 時刻表トリック
十津川は時刻表を駆使して、滝村の行動に不自然な点があることを突き止める。実は滝村は「北近畿5号」で先に城崎に到着し、駅で目撃された後、再び戻って「あさしお3号」に乗り込み、沢田を殺害したのだった。
🔚 解決
滝村の目的は、沢田が自分の過去の犯罪を暴こうとしていたことへの口封じ。十津川は巧妙な列車トリックを見破り、滝村のアリバイを崩して逮捕に至る。
📚 収録作品(短編集)
この文庫には以下の3編が収録されています:
- 特急「あさしお3号」殺人事件
- 夜が殺意を運ぶ
- 首相暗殺計画
それぞれ異なる舞台とテーマで展開されますが、いずれも西村京太郎らしい鉄道ミステリーの醍醐味が詰まっています。
2️⃣ 夜が殺意を運ぶ
🌃 あらすじ(ネタバレあり)
東京・新宿で若い女性が殺害される。被害者は地方から上京してきたばかりで、東京での生活に不安を抱えていた様子が日記に残されていた。
十津川警部は、彼女が関わっていたホステス業界や交際相手の男性たちを調査。事件の背景には、金銭トラブルと愛憎が絡んでいた。犯人は、彼女に執着していた元恋人で、彼女が別の男性と結婚しようとしていたことに逆上して殺害した。
3️⃣ 首相暗殺計画
🏛️ あらすじ(ネタバレあり)
日本の首相が地方視察中に暗殺されるという情報が入り、十津川警部は警護任務に就く。だが、情報は錯綜し、首相の動向が二転三転する中で、警察内部にもスパイがいる可能性が浮上。
十津川は、首相の移動ルートや警備体制の隙を突いた犯人の計画を読み解き、未然に暗殺を防ぐ。犯人は、過去の政治的迫害に恨みを持つ元活動家で、復讐のために計画を練っていた。
📘 総評
この短編集は、鉄道トリック、都市型サスペンス、政治陰謀といった異なるタイプのミステリーがバランスよく収録されており、十津川警部の多面的な活躍が楽しめる構成です。