映画『誘導尋問 けがれなき証言者たち』(原題:Indictment: The McMartin Trial)は、1980年代にアメリカで実際に起きた「マクマーティン保育園裁判」を題材にした1995年の法廷ドラマです。
🎬 作品概要
- 監督:ミック・ジャクソン
- 脚本:アビー・マン、ミラ・マン
- 出演:ジェームズ・ウッズ、マーセデス・ルール、ロリータ・ダヴィドヴィッチ ほか
- 制作・放送:HBOピクチャーズ(TV映画)
- ジャンル:法廷ドラマ/実録犯罪
- 上映時間:135分
- 公開:1995年
🧠 あらすじ(ネタバレあり)
🔥 発端
1984年、カリフォルニア州のマクマーティン保育園に通う子どもの母親が、園内で性的虐待があったと警察に通報。メディアがこの事件をセンセーショナルに報道し、全米を巻き込む大騒動へと発展します。
👨⚖️ 起訴と裁判
園の職員7名(レイモンド・バッキー、ペギー・バッキー、ヴァージニア・マクマーティンら)が208件もの児童虐待容疑で起訴されます。予審は20ヶ月にも及び、悪魔的儀式虐待という理論まで提示される異常な展開に。
🧒 証言者たち
子どもたちの証言は、心理療法士キー・マクファーレンによる“誘導尋問”によって導かれたもので、信憑性に疑問が持たれます。裁判が進むにつれ、証言の多くが誘導によるものであることが明らかになり、証拠は極めて薄弱であることが判明。
⚖️ 崩れる告発
1986年、証拠不十分により多くの被告が告訴取り下げ。告発者の母親はアルコール過剰摂取で死亡。さらに、証言を導いたキー・マクファーレンが正式なセラピスト資格を持っていなかったことも発覚。
🏛️ 結末
1990年、3年に及ぶ審理と9週間の陪審評議の末、レイモンド・バッキーとペギー・バッキーは全ての容疑で無罪となります。事件は「アメリカ史上最も長く、最も高額な刑事裁判」として記録されました。
🎭 テーマとメッセージ
- メディアの暴走:報道による偏見と世論の形成が、無実の人々を追い詰める様子を描く。
- 司法の危うさ:証言の信憑性、誘導尋問の危険性、専門家の資格の有無など、法制度の脆弱性を浮き彫りに。
- 子どもの証言の扱い:純粋な証言がいかに操作され得るかを示し、児童心理と司法の関係に警鐘を鳴らす。