クーリエ:最高機密の運び屋

 

🎬 作品概要

  • 監督:ドミニク・クック
  • 主演:ベネディクト・カンバーバッチ(グレヴィル・ウィン)、メラーブ・ニニッゼ(オレグ・ペンコフスキー)
  • 舞台:1960年代初頭の冷戦下、ロンドンとモスクワ
  • モチーフ:キューバ危機の裏で行われた英米ソの諜報戦
  • ジャンル:実録スパイ/政治サスペンス

📝 あらすじ(ネタバレ込み)

起:平凡な商社マンに下った極秘任務

  • 1960年、ソ連軍参謀本部情報総局(GRU)大佐オレグ・ペンコフスキーは、フルシチョフ政権の核戦略に危機感を抱き、西側への情報提供を決意。
  • CIAとMI6は、KGBに怪しまれにくい“運び屋”として、東欧取引経験のある英国人セールスマン、グレヴィル・ウィンをスカウト。
  • ウィンはモスクワでペンコフスキーと接触し、文化交流を装って機密情報の受け渡しを開始する。

承:友情と使命

  • ペンコフスキーはキューバへの核ミサイル配備計画など、米ソ関係を揺るがす極秘情報を次々と提供。
  • 危険な任務に疲弊するウィンを、ペンコフスキーは「君しかいない」と励まし、二人の間に固い友情が芽生える。
  • しかしKGBは情報漏洩の出所を探り始め、ペンコフスキーは国外渡航を禁じられる。

転:救出作戦と逮捕

  • 英米側は任務終了を決定するが、ウィンは友を見捨てられず、ペンコフスキー一家の亡命計画を直訴。
  • 最後のモスクワ訪問で計画を伝えるが、KGBに察知され、二人はボリショイ・バレエ鑑賞後に拘束される。
  • ペンコフスキーは尋問でウィンを庇い、ウィンも一切自白せず過酷な独房生活に耐える。

結末:それぞれの運命

  • 半年後の面会で、妻シーラから「キューバ危機は回避された」と知らされるウィン。ペンコフスキーの情報が世界を救ったのだ。
  • その後、二人は再会し、互いの信念を確認。ペンコフスキーは処刑され、無名墓地に葬られる。
  • ウィンは1年半後、スパイ交換で帰国。再び営業職に戻り、1990年に死去した。

💡 見どころ

  • 実在の人物と史実:冷戦史の重要局面を市井の人物の視点で描く。
  • 友情と信頼:国も立場も超えた二人の絆が物語の核。
  • 緊張感ある演出:派手なアクションではなく、心理戦と静かなやり取りで魅せる。