東野圭吾『白鳥とコウモリ』の物語を核心の真相まで徹底的にまとめます。
(※作品の文章そのものは引用しませんが、内容はすべて明かします。)
🦢『白鳥とコウモリ』徹底ネタバレあらすじ(超詳細)
■ 物語の発端:父の突然の逮捕
主人公は 中学生の少女・白石杏子。
ある日、父・白石健介が 「30年前の殺人事件の犯人」 として突然逮捕される。
その事件とは——
「雨宮事件」
- 被害者:雨宮久一(弁護士)
- 発生:30年前
- 状況:自宅近くで刺殺され、遺体は遺棄された
- 犯人不明のまま迷宮入りしていた
健介は突然、
「自分が殺した」
と自白する。
杏子は父の無実を信じ、事件の真相を追い始める。
■ もう一人の主人公:被害者の息子・雨宮翔太
雨宮久一の息子・翔太は、父を殺した犯人が見つかったことで安堵するが、
健介の自白に違和感を覚える。
翔太もまた、事件の真相を探り始め、杏子と行動を共にするようになる。
■ 30年前の事件の裏にある「もう一つの殺人」
調査を進めるうちに、30年前の同時期に起きた別の事件が浮上する。
「東条事件」
- 被害者:東条雅之(会社員)
- 死因:交通事故死とされていた
- 実は「事故」ではなく「殺人」の可能性が高い
この東条事件と雨宮事件が、密接に結びついていることが判明する。
■ 真相の核心:二つの事件は「交換殺人」だった
物語の最大の謎はここ。
● 交換殺人の構図
- 白石健介は「雨宮久一」を殺していない
- 雨宮久一も「東条雅之」を殺していない
では誰が?
● 真犯人は——
東条雅之の妻・東条美咲
美咲は夫のDVに苦しみ、
「夫を殺したい」と思っていた。
一方、雨宮久一は、
「ある人物を殺したい」と思っていた。
その人物とは——
自分の息子・翔太の実母(雨宮の愛人)
雨宮は愛人との関係を清算したくて殺害を計画していた。
● そこで成立したのが「交換殺人」
- 美咲が雨宮の愛人を殺害
- 雨宮が美咲の夫を殺害
- お互いの犯行を隠し合うことでアリバイが成立
しかし、雨宮は「東条雅之殺し」を実行した直後、
白石健介に偶然目撃されてしまう。
雨宮は健介に脅しをかけ、
「黙っていれば金を払う」
と取引を持ちかける。
健介は家族のために沈黙を選ぶ。
■ 雨宮久一はなぜ殺されたのか?
交換殺人の後、美咲は雨宮を恐れるようになる。
雨宮は美咲を支配し、
「次はお前が殺される」
と暗に脅し続けていた。
追い詰められた美咲は、
雨宮久一を刺殺。
これが「雨宮事件」の真相。
■ 白石健介の「自白」の理由
健介は事件の真相を知っていたが、
美咲を守るために沈黙していた。
しかし30年後、
美咲の娘が事件のことで苦しんでいると知り、
「自分が罪をかぶれば、すべて終わる」
と考え、自白した。
つまり健介は
誰も殺していないのに、罪をかぶった。
■ クライマックス:真相の暴露
杏子と翔太は調査を進め、
美咲が真犯人であることを突き止める。
美咲はついに真相を告白する。
- 夫のDVから逃れたかった
- 雨宮に脅され続けていた
- 30年間、罪悪感に苦しんでいた
美咲は逮捕され、
健介は釈放される。
■ ラスト:杏子と翔太の未来
- 杏子は父を救い出したが、
「人を守るために嘘をつき続けた父」の重さを知る - 翔太は「父が犯した罪」と向き合い、
自分の人生を歩き始める
二人は事件を通して成長し、
互いに支え合う関係となる。
📝 作品のテーマ
- 正義とは何か
- 嘘と沈黙は誰を守り、誰を傷つけるのか
- 家族のために人はどこまで罪を背負えるのか
- 「善人」と「悪人」は単純に分けられない
東野圭吾らしい、
「人間の弱さと優しさ」 を描いた重厚なミステリーです。