ゴーン・ベイビー・ゴーン

 

🎬 作品概要

  • 原作:デニス・ルヘイン『愛しき者はすべて去りゆく』
  • 主演:ケイシー・アフレック(パトリック・ケンジー)、ミシェル・モナハン(アンジー・ジェナーロ)
  • 共演:モーガン・フリーマン(ジャック・ドイル警部)、エド・ハリス(レミー・ブレサント刑事)
  • 舞台:米・ボストンの下町
  • ジャンル:サスペンス/ハードボイルド

📝 あらすじ(ネタバレ込み)

  1. 少女失踪事件の発端
    ボストンで4歳の少女アマンダが失踪。母ヘリーンは麻薬常習者で育児放棄気味。伯母夫妻が私立探偵カップルのパトリックとアンジーに捜索を依頼する。

  2. 麻薬と誘拐の線
    調査で、ヘリーンと恋人がハイチ系麻薬売人チーズから大金を盗んでいたことが判明。警察(ドイル警部、レミー刑事)と協力し、金と引き換えに少女を取り戻す取引を計画する。

  3. 取引の失敗と“死”の宣告
    採石場での取引中にチーズが射殺され、少女は湖に落ちたとされる。遺体は見つからず、事件は迷宮入り。ドイルは責任を取り辞職する。

  4. 別事件と刑事の信条
    パトリックは別件で小児性愛者宅に踏み込み、誘拐されていた少年の遺体を発見。激昂して犯人を射殺する。レミー刑事は「子どものためなら違法も正当化される」と語る。

  5. 真相への糸口
    ヘリーンの兄が、レミーと共謀してアマンダを誘拐したと告白。母親の元では不幸になると考え、チーズの仕業に見せかけていた。だがレミーは口封じに来て撃たれ死亡。

  6. 衝撃の結末
    パトリックがドイルを訪ねると、彼の家にアマンダがいた。ドイルは、母親の元より自分の家で育てる方が幸せだと信じ、違法に保護していたのだ。
    パトリックは法を守るべきだと判断し、警察に通報。アマンダは母の元へ戻される。

  7. ラストシーン
    後日、パトリックがヘリーン宅を訪れると、彼女は再び娘を放置して遊びに出かけていた。アンジーは彼の決断に失望し、二人の関係にも亀裂が入る。パトリックはアマンダと二人きりでテレビを見つめ、複雑な表情を浮かべる。


💡 見どころ

  • 倫理の対立:「法の順守」か「子どもの幸福」かという究極の選択。
  • ボストンの空気感:地元出身の監督ならではのリアルな街の描写。
  • 原作の重厚さ:デニス・ルヘイン作品らしい、救いのない余韻と人間ドラマ。