映画『クリムゾン・タイド』(1995年)は、核戦争の瀬戸際に立たされたアメリカ海軍の原子力潜水艦「USSアラバマ」を舞台に、艦長と副艦長の対立を描く緊迫のミリタリー・スリラーです。
⚓ 登場人物
キャラクター | 俳優 | 役割 |
---|---|---|
フランク・ラムジー艦長 | ジーン・ハックマン | 経験豊富なベテラン艦長。即応主義者。 |
ロン・ハンター副艦長 | デンゼル・ワシントン | 冷静で理性的なエリート士官。 |
ウェップス兵器士官 | ヴィゴ・モーテンセン | ハンターの親友。板挟みに苦悩。 |
📖 あらすじ(ネタバレ込み)
【起】核戦争の危機
- ロシアで反乱軍が核ミサイル基地を掌握し、アメリカへの攻撃を示唆。
- 潜水艦「アラバマ」は核報復の準備のため出航。
- 艦長ラムジーは即応性を重視し、核攻撃命令に従う姿勢。
- 副艦長ハンターは慎重な判断を求める。
【承】命令の断絶
- アラバマは核ミサイル発射命令(EAM)を受信。
- 発射準備中に通信が途絶え、命令の全文が確認できない。
- ハンターは命令の再確認を主張し、発射を一時停止。
- ラムジーは命令遂行を強行しようとし、艦内で対立が激化。
【転】艦内クーデター
- ハンターは艦長を解任し、自ら指揮を執る。
- 艦内は事実上の内戦状態に。
- 敵潜水艦との戦闘で魚雷を回避し、反撃に成功。
- 通信が復旧し、命令の続きが判明――核発射は中止命令だった。
【結末】帰還と余韻
- 核ミサイル発射は回避され、ロシア情勢も沈静化。
- アラバマは任務を終えて帰港。
- ラムジーとハンターは軍法会議にかけられるが、最終的にラムジーは引退。
- ハンターの冷静な判断が世界を救ったことが暗示される。
🎬 作品のテーマと見どころ
テーマ | 内容 |
---|---|
権力と倫理 | 命令への服従 vs. 判断力の重要性 |
緊迫感 | 潜水艦という密室での心理戦 |
リーダーシップ | 旧世代と新世代の価値観の衝突 |
この映画は、核兵器という究極の力を前にした人間の判断力と責任を問う作品です。ジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンの演技対決が見どころで、軍事映画でありながら哲学的な問いも投げかけます。