【レース概要】
2025年6月29日に福島競馬場の芝1800mで開催されるラジオNIKKEI賞は、「3歳・オープン・G3(ハンデ)(国際)(特指)」という条件で行われる重要なレースです。このレースは夏の3歳中距離路線における登竜門として位置づけられており、過去にはここから飛躍した名馬たちが数多く輩出されてきました。
【注目馬】
モティスフォント
この若駒は血統、能力、調教の三拍子が揃った将来有望な競走馬として、競馬関係者の間で高い評価を受けています。
モティスフォントの最大の強みは、その卓越した血統背景にあります。
父は名種牡馬として知られるモーリスで、母系にはキングカメハメハやローザブランカといった名馬が並ぶ「バラ一族」の血統が流れています。特に5代母ローザネイから続く名門血統は、重賞級のポテンシャルを秘めていると評価されており、血統面での期待値は非常に高いものとなっています。
レースでの実績面においても、モティスフォントは安定した成績を残しています。通算成績は3戦1勝・2着1回・3着1回と、すべてのレースで掲示板入りを果たしており、一貫した安定感を示しています。特に2025年2月の未勝利戦では、上がり3ハロン33.7秒という鋭い末脚で勝利を収めており、そのスピード能力の高さが証明されています。前走となる3歳1勝クラスでは逃げて2着という好内容で、自在性のある脚質も大きな魅力となっています。
調教面での評価も高く、美浦のウッドチップコースでの調教では、先導馬を楽に交わす豪快な動きを披露しています。折り合い面での課題については、クロス鼻革を着用するなど陣営による細やかな工夫が施されており、技術的な対応力の高さも評価されています。
2025年6月29日のラジオNIKKEI賞(GIII)は、モティスフォントにとって重賞初挑戦となる重要な一戦です。前走での好走を踏まえると、このクラスでも十分に通用する可能性が高いと見られています。血統的にも「バラ一族」の良血を受け継いでいることから、福島競馬場の小回りコースへの適性も注目されています。鞍上には名手として知られるルメール騎手が予定されており、騎手との相性も期待できる要素となっています。
このレースは単なる重賞初挑戦という枠を超えて、モティスフォントの真価が問われる重要なステップレースとして位置づけられています。夏の3歳中距離路線における今後の展開を占う上で、非常に興味深い一戦となることは間違いありません。競馬ファンの間でも大きな注目を集めており、レース当日の走りが期待されています。